ひとつの住まいが再び息を吹き返すまで。
その背景には、人の想いの『物語り』と、モノづくりへの想いの『モノ語り』があります。
今回は、マンション買取 ~ 設計 ~ リノベーション ~ 再販 まで一連してマルナカグループで実施。
私たちのその軌跡をコラムでご紹介します。
今回は、実際に現場でリノベーションを指揮して施工する、リノベーション施工編です。
【VOL.3】リノベーション施工編

リノベーション部門 営業・現場監督 担当:丸山
■まだ見ぬ誰かを想い浮かべながらつくる―
今回のプランについては、個性がありながら、ちゃんと使いやすい。パースを見た時点で、その感覚はありました。2LDKという案もありましたが、最終的には3LDKにしています。まだお会いしていないお客様に向けて販売する以上、少しでも多くの方に届くように、という判断です。また、最大公約数を意識しながら、そこに自分たちのこだわりを重ねていく。そこが、買取再販ならではの、難しさであり、面白さでもあります。

■今回一番汗をかいたこと―
今回のリノベーションは、曲がった壁や、入口のアーチなど、曲線が多くデザインされています。見た目は美しいですが、作る側としては、正直かなり大変です。まっすぐな壁の、3倍、4倍は難しい。それでも、曲線だからこそ生まれる空間の良さがあります。設計の田中さんのデザインの意図を、現場として、きちんとカタチにしたい―。その想いで、職人たちと力を合わせてきました。

■ 妥協しない理由と、ここに住まわれる人への想い―
工期に間に合わせることは、もちろん前提です。でも、細かいところで妥協すると、あとで必ず後悔するんですよね。だから今回も、デザインやディテールにはしっかり向き合いました。今回の住まいは、デザインにかなりこだわっています。だからこそ、この空間を面白いと思ってくれる方、私たちの暮らしの提案に共感してくれる方に住んでもらえたら作り手としてこれ以上嬉しいことはありません。それが、今の正直な気持ちですね。

“想いを、現場で受け取るということ ”
工事は順調ですか、と聞かれることがあります。正直に言えば、いつもそうとは限りません。
今回のアンジュの丘も、途中までは順調でした。けれど、中心となっていた職人が体調を崩し、現場を離れるというイレギュラーが起きました。工期は決まっている。それでも、ただ急げばいいわけではない。どこで踏ん張り、どこを譲らないか。その判断を、現場で何度も重ねてきました。不動産の判断があり、設計の想いがあり、それを最後に受け取るのが、施工の現場です。
―人の想いを、現場で受け取り、モノとして形にしていく。そんな現場の『物語り』と『モノ語り』―
